2021/07/28 09:56




(弊社取引商社からのレポート転載)
オリンピックの影響で4連休となった先週木曜日、ニューヨーク相場期近限月(KCU21)は
前日比17.65ctsアップ(10.03%)まで爆騰し6年半ぶりの高値となった。
木曜までの3日間で21%の上昇。そもそも月曜日の時点で前週の降雨不足が報告されて相場は上昇傾向だった。
ブラジルのアラビカコーヒー最大生産地であるMinas Geraisの土壌の水分含有率は20%程度(コーヒーの栽培には60%必要)。
永らく懸念材料だった旱魃に加え、大規模な霜害が起爆剤となり投機筋の急襲的な買いが入った。
金曜日は開始と同時に飛び一時209.5ctsを付けるも、その後利益確定の売りが入り、結果189.0ctsで終了。

霜害の被害はMinas Geraldが最も大きく過去27年間で最低気温を記録した地域も。
霜害の問題は、葉や茎が焼けてしまい(霜焼け)、今季の生産量が低下するだけでなく来季以降にも影響が及ぶ点。
6月30日と7月1日の最初の霜の影響は、主にParana地区に限定され被害も10万袋程度だった。

その後7月19日と特に20日の明け方に急激に気温が下がり、Sul de Minas地区(60万袋)、Mogiana地区(1.3百万袋)
、Cerrado地区80-90万袋)の被害予想。

現状23/24クロップ及び24/25クロップへの影響は軽微(20万袋以下)と見られるが、今季21/22及び来季22/23への影響は
今週以降も徐々に見えて来る(当社グループ・ルイス・ドレイファスも木曜日から現地調査中)が、各社の予想は100万~500万袋と様々。
範囲や規模は不明ですが、さらにダメージの大小に差があるのは確実で被害の見積が一筋縄にはいかない状況の様です。
再び寒冷前線到来の予報もあり、被害拡大が懸念されます。